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ボディソープよりも「固形の浴用石けん」

まず体を洗う石けんを選ぶなら、「固形の石けん」をオススメします。最近は、香りの強い液体のボディソープがたくさん売られ、おしゃれなイメージから好んで使う人が増えているようです。しかし、ボディソープは皮膚への刺激が強く、皮膚の常在菌へのダメージが大きくなります。石けんやボディソープの成分は、界面活性剤と石けん成分に大別され、ほとんどのボディソープは皮膚への刺激が強い界面活性剤を主体としています。

またボディソープは、ポンプを1回プッシュすると、かなりの量が出てきます。とろりとした液体なので肌ざわりは柔らかく感じられるのですが、体を洗うには多すぎて、必要以上の洗浄成分を体にこすりつけることになるのです。一方、昔ながらの固形石けんは石けん成分が主体ですし、自分がどれくらい使っているかもわかりやすいというメリットがあります。どうしても使い慣れたボディソープがいい場合は、石けん成分主体のボディソープをオススメします。表示をよく読んで、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

「天然素材のタオル」や「手のひら」でやさしく
石けんを選んだら、次は洗い方です。体を洗う時、あなたは何を使っていますか。多くの人がナイロンタオルなど硬めのタオルでないと洗った気がしないといいます。しかし、硬いもので体をこすると、皮脂のとりすぎになり、余分に皮脂を分泌することになるので、綿や木綿などの天然素材にしましょう。そしてこするのではなく、泡で汚れを包み込むようにして洗い、最後は石けん成分を残さないよう流しきるのがポイントです。

①濡らした手に石けんをとり、両手のひらでこすってキメ細やかな泡を作る。
②木綿のタオルか手を使って、泡を全身に伸ばすように洗う。このとき、決してゴシゴシこすらない。
③石けん成分が残らないように、しつかり流す。

ゴシゴシ洗いは体臭を強くする!

体の表面に菌がウジャウジャいて、それが汗と皮脂を食べて生活している…そんな話をすると、「キレイさっぱり洗い流さなきゃ」と、入浴の時にゴシゴシと洗いたくなるかもしれません。しかし、ちょっと待ってください。その洗い方は、かえって体のニオイを強くする可能性があります。

その理由は2つあります。1つ目は、前項で触れた細菌の話と関わりがあります。皮膚上に棲む細菌の種類によってニオイが変わると述べましたが、このとき細菌の優劣を決めるのが数です。たとえば、1億個の表皮ブドウ球菌と1億1個の黄色ブドウ球菌がいたら、黄色ブドウ球菌が優勢となります。しかし、体を洗いすぎると表皮ブドウ球菌が消滅してしまい、さらにエサである皮脂や汗までもなくなるため、勢力が弱まってしまうのです。

一方の黄色ブドウ球菌はアルカリ性を好むため、石けんの洗い残しなどを食べてどんどん繁殖します。洗いすぎが悪臭につながるのは明らかでしょう。また、体を洗いすぎると、肌の乾燥を防ごうとして余分な皮脂が分泌されます。するとそれが悪い働きをする細菌によって分解され、体臭を強めることになるのです。では、どんな洗い方をすれば、ニオイのしない体になるのでしょうか。

二オイの原因は「汗+皮脂+細菌」にあり

一方、アポクリン汗腺は、エクリン汗腺と違い、分布している箇所が限られます。脇の下、おへそのまわり、耳の外耳道(穴)、乳輪、局部、肛門などです。これらに共通点があることに気づきませんか? そう、濃い体毛が生える場所です(頭皮は除く)。アポクリン汗腺は男性ホルモンの影響で活発になり、思春期の前後に大きく発達します。

さて、毛穴の中でアポクリン汗腺と隣り合うように突出する「皮脂腺」があります。皮脂腺は体表面上のすべての毛穴に存在し、脂肪分(皮脂)を分泌する器官です。皮脂があるからこそ、肌や髪の毛は潤いを保つことができ、また外敵から身を守ることができるのです。そんな肌を守るバリアともいえる皮脂ですが、エクリン汗腺から出る汗やアポクリン汗腺から出る汗と混ざりあうと、困ったことにニオイの原因となってしまいます。

そのしくみは次の通りです。人間の体には、さまざまな細菌が棲んでおり、その中にはよい働きをするものと悪い働きをするものがいます。健康な皮膚上では「表皮ブドウ球菌」という細菌が勢力を持っています。表皮ブドウ球菌はよい働きをする細菌で、彼らは皮脂と汗を食べて分解し、肌を弱酸性に保ち、よい香りのもととなる脂肪酸を作ります。

しかし「黄色ブドウ球菌」や「真菌」といった悪い働きをする菌が優位になっているときは問題です。彼らが皮脂や汗を食べて作り出す脂肪酸は悪臭を放ち、またアンモニアやインドールなどの不快なニオイとなるのです。この嫌なニオイこそが、体表面から立ちのぼる、いわゆる”体臭”の正体。つまり体臭は、「汗+皮脂+細菌」によって発生するものなのです。

「ボディの二オイ」の原因は細菌! 包み洗いでさっぱり落とす!

「汗臭い」という言葉があるように、汗を「体臭のもと」と考える人は多いようです。実際に、コンサート会場など人ごみの中に入ったりすると、こもったような、すえたニオイがします。しかし、「汗=体臭」なのかというと、そうではありません。その理由をお話する前に、汗についておさらいしておきましょう。

汗はどこから出てくるのでしょうか。この答えは、全身に張り巡らされた「汗腺」です。汗腺は、簡単にいうと水分を蒸発させて、体温を調節する装置です。人間の体温が一定を保てるのは、汗腺の働きのおかげなのです。汗腺は2種類あり、1つを「エクリン汗腺」、もう1つを「アポクリン汗腺」といいます。

汗腺のうち、全身に分布しているのがエクリン汗腺で、その数はなんと1平方センチあたり100個を越えるといわれています。これをザッと計算すると、全身でおよそ200万個にもなります。そんな汗腺から排出される汗の量は、1日約1・5?にもなります。エクリン汗腺から出る汗の成分は99%が水で、残りの1%は塩化ナトリウム、尿素などの塩分類で構成されています。ほぼ水ですから、当然無臭です。つまり、エクリン汗腺から出る汗は体臭そのものにはならないのです。

体臭の3つの発生源とは?

体臭チェックの結果、「ニオイがした」「しなかった」さまざまな答えがあるでしょう。さて、ここで改めて質問をします。「ニオイがした」という人は、いったい体のどこがにおっていたのでしょう。こんな質問をするのには理由があります。じつは体臭には「体表面」「体内」「腸内」という3つの発生源による違いがあるからです。それぞれどんな違いがあるか、簡単にまとめてみましょう。

体表面体臭
汗腺と皮脂腺、細菌によって皮膚上で発生するニオイ。一般的な体臭のこと。ワキガも含む。

体内体臭
体内で発生し、汗や口臭として表に出るニオイ。体内のホルモン異常や生理機能の低下などを原因とし、皮脂の分泌が盛んになったり、活性酸素が発生したりして起こる。

腸内体臭
腸の中で食べ物が分解されたり、発酵したりする際に発生したガスが、体内に吸収されたのち、汗や口臭として出る体臭。便臭や腐敗臭が代表的。

ニオイだけで自分の体臭が、3つのうちのどれに当てはまるかを判断するのは難しいかもしれません。しかし体臭対策をするなら、発生源を正しく見極めることは何より重要になってきます。なぜなら、「体内体臭」の人が「体表面体臭」のケアをしても、効果があらわれないからです。「自分の体臭の種類を見極め、適した消臭法をとり入れること」。これが体臭対策の基本です。